「瑠璃華いい加減なさい、お父様も絶対にお許しになりませんよ。
何で櫻田学園へ行く事を、勝手に決めてしまうのですか? 」




朝からママの声が家中に響き渡る。




又始まったママの小言《蔵持財閥の一人娘のあなたが、そんな庶民の通う高校へ行くなんて、蔵持家の恥です。》




恥でもいいの。




もうママの言うことなんて聞かないんだから。




アメリカにいるパパには了解を得ている。




パパ蔵持家の婿養子、だからママに頭が上がらない。



パパには好きな人がいたらしいけど、ママに気に入られて彼女とは別れた。




でもパパは、ママと一緒になれて良かったと言った。




パパが、「瑠璃華も少し羽根を伸ばしてみるのもいいかもな。」




ママには内緒で櫻田学園へ行く事を、許可してくれた。