「ちーか」 「た、たいちゃん」 「なに?」 「ちょ、ちょ…」 「うん?」 「ち、ちかぁぁあーい!!」 あたしはたいちゃんを突き飛ばした。 うわっと声をあげながら床に倒れたたいちゃん。 「いってぇ〜。突き飛ばすことないべ」 たいちゃんが拗ねた顔をしている。 「だ、だだ、だって…」 さっきたいちゃんの顔… めっちゃ近かったんだもん!! あの距離… キスできちゃいそうだったもん… 多分たいちゃんはあたしのこんな気持ちを知らない。 だから あんなに近づいてくるんだ。 「まぁ、帰ろーぜ?」