1985

弱点

というわけでサッチューにチャップが話の内容を説明した。

｢俺とタクで将来一緒になんかしよって今日決めてん｡ほんで何をするか作戦会議中やってん！｣

サッチューが笑いながら

｢あんたらおもろいな｡私サッチューって呼ばれてんねん。だからそう呼んで！｣

｢おっ！ヨロシク｡俺はチャップや！気あいそうやな｡｣

二人は楽しそうに話だした。



俺はなかなか会話に入れなかった。

というよりも女の人が苦手なのだ｡

中学のときの話になるが大好きだった女の子がいた。

小さくて可愛くて笑った時のやえ歯とえくぼがチャームポイントの彼女はテニス部にはいっていた。

中学のときなんとなくテニス部に入っていた俺は隣のコートでテニスをする彼女が見れる部活の時間が段々好きになっていった。

｢俺の所にボール飛んでこい！｣

そんなことを思いながら

｢すいませんボール取ってください！｣

と言う彼女の声にいち早く反応し､普通なら後輩が返す所を２年の俺が返していた。