部屋に着き落ち着かないままチャップが話をしはじめた。

「ビックリしたやろ!実は俺茶橋電気の一人息子やねん。」

「ほんなら会社継ぐんチャップしかおらへんのんちゃうのぉ?」

「会社作らんでも会社あるやん。」

俺とサッチューは自分達が少し憧れてた世界に住んでいるチャップに疑問を投げ掛けた。

チャップは少ししてから胸の内を語りだした。

「確に二人の言いたい事は分かるで、俺は親父もオカンも大好きやし今の生活に何の不満もない。金持ちの息子は構ってくれへん親に対してグレたりするけど、俺はそんな気持ち全くあれへん。感謝でいっぱいや!それを教えてくれたんも親父や!
親父は「船幸ええか!今俺らがこんな生活できるんは茶橋電気を愛して使ってくれる人がいるからや。
それを売ったりしてる従業員がいて、部長や重役がいてくれるおかげで俺がおるんや!感謝の気持ちを忘れるな」っていつも言うてた。
親父の全てを俺は尊敬してるねん。でも男として俺は親父に負けたくないんや!
茶橋電気を抜く会社をつくる。親父の力は借りひん
。俺は暴走列車や!」

納得できたようなできないような。でも二人はそんなチャップと共に上がって行く事を決意した。