入学式から濃いい日々を過ごしながら初めての休日を向かえた。

「ヒマやから俺の家遊びに来ぃや!」

とチャップから電話があってサッチューと家に行く事になった。

バス停でサッチューと待ち合わせをして20分遅れてきたサッチューは、

「ヒーローは遅れて登場するんよ!」

と言ってサラッと流された。

チャップの家はバス停から近いとのことで手探りで探していた。

家の前で待ってると言われたが全く見つからず、少し時間が経ってから、

「二人ともこっちや!」

と声がした。なんと二人とも見ずに通過した豪邸がチャップの家だった。

チャップの親父さんは茶橋電気(別名ブリッジブラウン)の社長さんだった。

茶橋電気はテレビでもCMや特集をやるぐらいの大企業なのだ。

まさかその茶橋とは思ってなかった。

「ゴッツイ家やなぁ。」

と自然に声がこぼれた。

自慢するそぶりもなく淡々と部屋まで案内された。