日曜日の朝

空は文句なしの青空
朝の冷たい空気も
許せる


私は3Fのベランダで
洗濯物を干す


ちょっと離れたマンションからの道を
小さな小学生が
飛んでしまうんじゃないかしら?
と、思うくらい弾みながら
走って来た

いいね!
いいね!

躍動感に満ちている

きっと
彼は
友達のうちに
遊びに行くのに違いない


今度は若い女の子
ふんわりカールした髪が
ウキウキ揺れている

はーい
あなたは
これからデートだね
行ってらっしゃーい




何か
話す声が聞こえる

おばあさんだ

ちょっと離れて

後ろから


わんちゃん



何か



その犬は
3本足で

ひょこたん
ひょこたん

おばあさんの後を
追っかけていた

鎖はしていない


さっきの話し声は
おばあさんが犬に
何か
話しかけていたのだ


おばあさんは前を向いたまま
すたすた歩く


犬は

ひょこたん
ひょこたん

おばあさんを
追いかける



私は
不覚にも
涙が出そうになった