「お前ら何やってんだよっ！！！！！！！」
辺りをものすごい罵声が轟いた。





その声をする方を見ると・・・そこには・・・タケちゃんがいた。





あたしは急いで幹から離れたけど言い訳のしようがなかった。
あたし達は裸だったし、今更何を言ってもムダだと思った。


「十和・・・・？」
タケちゃんは何がなんだかわかっていないようだった。
あたしが幹の方を見ると、幹は平然とした表情だった。
きっと今までにもこんな修羅場に遭遇してきたのだろう。

「タケちゃ・・・なんでここに・・・っ！？」



「俺が塾に行こうと思ってこの家の前通ったら十和のカバンにつけてるキーホルダーが落ちててっ・・・・。そしたら窓からっ・・・十和が見えてっ・・・。」
そこまで言うとタケちゃんは声をつまらせた。




少しの沈黙の後タケちゃんは幹をきっと睨むと憎しみのこもった顔で言った。
「お前っ・・・何やってんだよっ・・・！！！」
幹はそれでも冷静にいつもより低い声のトーンで言った。
「見てわかんねえの？」
悪気のない幹の態度に腹が立ったのかタケちゃんは幹の胸ぐらをつかんだ。


「っ・・・ざけんなよっ・・・！」
タケちゃんは幹に殴りかかろうとした。
「やっ・・・やめてよっ・・・タケちゃっ・・・！！」
「お前・・・落ち着けよ。ガキじゃねーんだからさ。」


「もうやめて・・・。」





幹の言葉に余計にタケちゃんは煽られたようだったがあたしの声でとりあえず収まった。



そして重い沈黙・・・。