幹の家に着くと、もう幹はシャワーを浴びてソファーに座っていた。
その姿を見て思わずドキッとするあたし。


「よ。遅かったじゃん?どした?」
「べっ別にっ!ちょっとタケちゃんと話してただけ。」
すると幹は悪戯っぽく笑った。

「俺の前で彼氏の話すんなって。」
そう言って幹は髪をかきあげた。
その仕草がカッコよくて・・・あたしの心臓はおかしくなっちゃいそう。
「なっ・・・なんで?」
「別にいんじゃね?俺といる時くらい彼氏のこと忘れても。」


あたしはこんなに意識してるのに・・・幹は平気でカッコいいことばっかり言って・・・あたし何気なく言う幹の言葉1つ1つにこんなに敏感になっちゃってる・・・。



あたしは顔を真っ赤にして立ち尽くしていた。
「何ボーっとしてんの?ほら。早く来いよ。」
「うっ・・・うん。」
あたしは幹の座っているソファーに近寄った。
するといきなり幹に手をつかまれた。


「キャッ・・・!!」
幹はあたしをソファーに押し倒した。


幹はあたしに顔を近づけた。
あたしと幹の唇の距離は・・・5ミリほどしかなかった。



こんなに近いのに・・・なんでキスしてくんないの・・・?あたし・・・幹が欲しいよ・・・。幹・・・キスしてよ・・・。


そんなあたしの気持ちを察したのか幹はまたいつものような意地悪な笑顔で言った。