あたしは終わってからしばらく幹に抱きしめられたまま眠った。

キーンコーンカーンコーン・・・


チャイムで目が覚めた。


「俺そろそろ行くわー女子にいろいろ聞かれたらめんどくせーし。」
「うん。」




・・・・・そっか。モテるんだもんね。



「お前も早く戻れよ。彼氏に見つかんねーよーにな。」
そう言う幹の笑顔はカッコよくて・・・これが愛しいって気持ちなの?
抱かれてるときはあったかくて甘くて・・・少し離れただけでこんなにキュンとして胸が切なくなるの・・・。こんな気持ち・・・初めて知った。



タケちゃんといるときは・・・落ち着いてほっとする・・・離れてもなんとも思わなかった。それは・・・幹が恋しちゃいけない人だから・・・?





あたしはタケちゃんと幹・・・どっちが好きなんだろうな・・・。
心の中で答えは出てるはずなのに・・・誤魔化してる自分がいて・・・。このままでいいやって・・・それじゃあ2人共を傷付けてばっかりになっちゃうよね・・・。



ちゃんと・・・答え出さなきゃ。




あたしは強く決心した―――・・・・はずだった。