あたしが走って校舎に向かっていると後ろから声をかけられた。
「とーわーっ!!!」
あたしが振り返るとそこには若林くんの姿。


「そつぎょ・・」
「もー!みんなそればっかり!!」
「いやーお前がまたぶっさいくな顔で落ち込んでるかと思ってさ。」
そしてまたあたしのほっぺをつねった。

「やっぱこの弾力はお前だけだなー。」
「もー痛いっての!」
あたし達は笑いあった。


「まあでもお前のことだし家にでも押しかけて行くんだろ?図々しく。」
「最後のは余計だけど・・・。」



「でもさあー?亜美と若林くんって似てるよね?」
「そうかなー?」
「似たもの夫婦って言うしね。」
「バーカ。」



そう。若林くんと亜美は付き合っている。
最初は反発し合ってたけど今じゃあラブラブ。
まあ・・・若林くんは亜美に頭が上がらないみたいだけど。


「まあー今日は2人っきりでイチャイチャしてもいい日なんじゃねーの?」
「ダメな日ってあるの?」
「さあ?」
またあたし達は笑いあう。



「まあいいから頑張れよー。失敗したら慰めてやるからなー。」
そう言ってあたしに大きく手を振ってくれた。