「もしもし・・・。」
「もしもし。」
男の人の声だった。
「誰・・・ですか?」
「・・・俺。」

・・・誰だろこの人・・・??


「だから・・・誰ですか??」
あたしは恐る恐る聞いた。


もしかして・・・悪戯電話・・・とか??


すると電話口の向こうで男が笑っている。
「まぢでわかんねえの?」
「・・・はい。」


なんだこいつ・・・腹立つ奴だなあ・・・・


「俺の声忘れちゃった?」
「・・・・・・・。」




「あ!!!!!!!!!」


幹だあっ!!!!


「幹っ!!!!」
一喜一憂するあたしに幹は笑っている。
「まぢで忘れられたかと思った。」
「だって全然声違う気がして・・・。」


あたしは嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
それだけで声が上ずってるのがわかる。