「よ。どした?こんな時間に。まだ学校だろ?」
いつもと同じ幹の声。

安心したのかあたしの瞳から涙が溢れる。
「!?どしたんだよ?急に泣き出して・・・。」
幹は動揺している。


「幹っ・・・あたし・・・ね。幹のこと好きなのにっ・・・タケちゃんに思わせぶりな態度とって・・・傷付けてっ・・・それでうだうだしてたっ・・・でもあたしに必要なのは幹だけだってわかったからっ・・・だから・・・セフレでいいからやっぱりそばにいたい・・・こんなあたしじゃダメ?」

あたしは涙で声をつまらせながら言った。
すると幹は優しく微笑んであたしを抱きしめてくれた。


・・・まだ幹の力は弱々しくて・・・腕を折れそうなほど細かった。
でも・・・幹の温かさは変わってなかった。



これが・・・愛しい人の温もりって奴なんだね・・・。


あたし達はキスを交わした。
唇を離すと幹が悪戯っぽくあたしをからかった。
「今日は素直だな?」
あたしはみるみるうちに顔が真っ赤になる。
「うるさい。」
そう言ってあたしは幹の口をふさぐように自分からキスした。