「…何で、兄妹で恋愛したらだめなんだろうな。」


 お兄ちゃんがつぶやいた。



「だって、記憶もないような頃から一緒にいるんだ。好きになったって、何もおかしくないはずなのに…。」



 お兄ちゃんは、泣いていた。


 …静かに、涙をこぼしていた。