ピーンポーン.....
チャイムの音に、私は急いで玄関を出る。
...ガチャッ。
「あ、・・・・っはよ」
「うん、おはよう」
気まずい挨拶。 もっと楽しく話したいのになぁ・・・。
「朝飛くんは、何か部活入ってたっけ?」
「・・・ん、俺サッカー部。」
サッカー部に入ったのかぁ・・・。
かっこいい・・・。
「今度さ、サッカーの試合あんだけど、見に来てくんない?」
まさかの誘いっ!! 
「いいよ! 応援するね♪」
「おー。 何か差し入れよろしく」
「わかった♪ 楽しみだなぁ」
私がすごく楽しそういしていると、
「やっと笑ったな」
隣から聞こえる優しい声。
「・・・え」
「お前さ、俺のことで悩んでただろ? ずっとずっと悩んでたんだろ? 泣いていいんだぞ? 悩ませてごめんな・・・。」
・・・朝飛くんは、優しいね。
私の瞳からは、大粒の涙が溢れ出していた。
「ほら、来いよ」
朝飛くんは腕を広げて言った。
「うん─・・・」
私は朝飛くんの胸の中えと飛び込んで行った。


朝飛くん・・・あのときね、悩んでたのは朝飛くんのせいじゃなかったんだよ? 正直になれなかった私自身に腹を立ててたの。 
本当は朝飛くんが好きなのに、私は何も行動に表されてないんだもん。 私が素直になれなかったせいで、朝飛くんまでを悩ませてしまってたよね。 本当にごめん・・・今、言えるならすぐ言いたい。

でも・・・言えないんだ。