今日は私が委員会の仕事があって、朝飛くんと行く時間が別。 だから1人で登校してきた。
しばらくすると・・・
「おーーーーーーーーっす!!!」
朝飛くんの元気な声にクラスのみんなは、
「おっす! 朝飛っ」
「朝飛~♪ おっはよー」
と、ほとんどが寄って行く。
私も本当は近寄りたいけど・・・みんなが怖いから行けない。
「玲もこっち来いよ」
え・・・?
朝飛くんが私を呼んだ。
クラスのみんなは「何で?」というように視線を向けている。
「いや、私はいいよ・・・」
「来い」
命令するように朝飛くんが私を呼ぶ。
クラスの空気は沈黙状態・・・。
私が朝飛くんの元へ近寄っていく。
クラスのみんなが私から避けるようにして、1、2歩下がる。
私が朝飛くんの目の前に来ると、朝飛くんは私の腕を無理やり掴み、抱きついた。
「・・・朝飛くん?」

「何?」
「意味わかんない」
「何やってんのー」
「何で朝飛が玲を?」

教室内がコソコソ話で埋まる。
「黙れ」
朝飛くんがボソッと言った。
「お前ら、見てろよ」
朝飛くんはそう言うと、私にキスをした。
みんなが私たちを見ている・・・恥ずかしい・・。

「俺は、こいつ・・・玲が好きだ。 本気で好きだ。 今まで恋なんてしたことなかったけど、人生で初めて守りたいって思った女なんだ・・・。 だから、お前らも協力してくれないか? 俺らの恋に」

・・・何を言ってるの? 朝飛くん。
みんなが協力してくれるわけ・・・ないじゃん。
「嫌だ」
「私だって朝飛が好きだもん」
「協力なんてできないよ」
ほらね、みんなそう言うよ。


「でも!・・・」
ある女子が大声で言った。