私にはそんな勇気はない。まず何に怯えているのも分からない。
「私、バスケバカ失格だね」
こんなにも夢中になっていたことが黒になるなんて思わなかった。
私、なんか格好悪い。
ハックション
おっきいくしゃみの音が聞こえる。私はその音の方を向くと照れながら立っている悟史くんだった。
悟史くんとはお葬式以来だった。
「悟史くんっ」
私は驚いて立ち上がった。
「くしゃみでちゃった」そう言いながら私の方に歩いてきた。
「もしかして聞こえてた?」
「んー、まあ…」悟史くんは拓真の前に行き、ジュースをおいて手を合わした。
悟史くんは数秒たって目をあけた。
「光ちゃん何かあったの?」悟史くんは私に尋ねてくる。


