聖なる光【完結】


中学の時のことを思い出していると美優に名前を呼ばれた。

「光、呼んでるよ」
「ん?」私は美優が指さす方に体を向けた。
「よっ」そう言いながら微笑むのはバスケ部の三年、三浦先輩だ。

三浦先輩が引退したときの試合を美優と見に行ったときに話しかけられてからの仲だ。

バスケの試合を見に行ったのは私の男親友の拓真に試合を見に来てほしいと言われたから。

まさか、三浦先輩に声をかけられるなんて思ってもいなかったし正直嫌だった。

三浦先輩のファンが私に声をかけているのを見てから上級生からよく睨まれるようになったからだ。

「ヒューヒュー」美優たちみんなが私が嫌なのを分かっててからかう。
「もう!!」私は嫌々席を立ち三浦先輩の元に行った。

「光ちゃん、急にごめんね」背の高い三浦先輩は私を覗きこむように話してきた。
「いいですよ。どうしたんですか?」
「ここ、ちょっとあれだし向こう行かない?」

人が居ないところを指さす先輩。正直嫌だったけど、人が少ないところだしいっかと適当な気持ちで先輩に着いて行った。