「拓真ごめーん」私は急いで拓真の元に走る。
「遅い。ジュースな」そう言いながらシュートを打つ。
「また!?」
「光が遅いからじゃん。お前の方が家近いのによ」
「はいはい、すみません」私はわざとらしく拓真に頭を下げる。
拓真といるときは素でいれた。恥ずかしい自分も全部吐き出せたんだ。
「光、来週の予選出るのか?」
「まだまだだよ…中1だしね。もしかして拓真出るの!?」拓真は私にピースサインをしてくる。
「拓真、バスケ上手だもんね」
「光も上手だよ。ただ光は何か足りないんだよ」
「何かって?」
「さあ〜そういうもんは自分で見つけるんだよ」
「ふーん」
私は拓真のボールを追って見ていた。