何回打っても入らないボール。
「そんな投げやりに投げても入らねえよ」後ろを向くとバスケットボールを持った男の子がいる。

「何よ」私はそんなことを言われて腹がたった。
「あんた、いつもここで練習してるな」私は無視してボールをゴールにいれようとする。

「貸せよ」男の子は私からボールを奪い「こうやるんだよ」と、シュートの仕方を教えてくれる。

(何よ…偉そうに)

男の子の打つボールはきれいにゴールに入る。
「すごい…」私の素直な気持ちだった。

男の子は私に丁寧に教えてくれた。少しして私たちは花壇の段差のところに座った。