「もーこれだから、光は」呆れた顔で私を見てくる。

「いーい!新しい恋、見つけてそろそろ結婚よ!」
「私はまだいいかな…」沙織にそう答える。

「まだ好きなの?」沙織の顔が真剣になる。沙織とは専門のときからの仲。それなりの恋事情は知っている。

「うーん…そういうわけじゃないけどまだ結婚はいいかなって」
「そっか……ニュースも見てないの?」
「うん」少し沈黙ができる。

「最近ニュース出てる?」
「そらね、もちろん。向こうで人気みたいだし…」
「そうなんだ。多分まだ忘れられてないんだろうね。何回ももう、諦めないと聖矢は帰ってこないんだって思ったんだけどね。」

沙織はどう答えていいのか分からずうんと一言だけ言った。

途中記者や人がたくさん集まっているところがあって何だろねという会話してロッカーに戻った。

そしてまたどうでもない話をしながら服に着替えて私は同僚にあいさつをして仕事場を出た。