受験が終わっていた私は、知くんとよく遊んでいた。
あの本音を言ったクリスマスから、知くんは私を誘ってくれた。
知くんといると飽きない。いつも笑わせてくれて笑顔にしてくれる。
そして子供のような知くんが可愛くて仕方がない。
前なんか行くとこは内緒と言ってどこに行くのかと思えば動物園。
中に入れば知くんは初めて動物園に行ったかのようにはしゃいでいた。
「光、見て!!見て!!」柵に寄り添って笑顔で見ている知くん。
「知くん、可愛すぎ」私は知くんを見て笑ってしまった。知くんは恥ずかしそうにしていて。
聖矢以外の人と笑いあうなんて思わなかった。
私は寂しい思いを知くんに埋めてもらっていた。知くんを傷つけてしまうなんてこの時は知らなかった。
聖矢のクラスはまだHRをしていて私は廊下で待っていた。
ガラガラ扉が開きどんどん生徒が出てくる。それと同時に私のドキドキも高まってくる。
生徒が出てくる中、聖矢の姿は見つからない。
「あれ?光、何してんの?」


