「聖矢っ!!」聖矢は驚いたように振り向いた。
「あのね、あの…今日、聖矢の走り見てていい?」
「もちろん」
「ありがとう」聖矢は微笑んで階段をおりていった。
私が教室に入ろうとすると教室のドアから私を見ている怪しい女一名。
「もー盗み見だよ」
「ふーん。光が悩んでることって中谷のことか」
「うん…」
「光が照れてる」美優が笑いかける。
「恥ずかしいからやめてよ」
でもね、美優。
私、どうしても聞いてほしいことあるんだ。聖矢への思い。
私がこんな思いになるのは初めてでどうしたらいいか分からなかったの。
美優、私ね。
「聖矢のことすごく好きみたい。ドキドキもチクチクもする。初めてだから何も分からないけど、聖矢と一緒に居たいって思う」
聖矢、?私。
どうしたらいいか分からない…
だけどこれだけは胸はって言えるよ。
聖矢が好きで好きでどうしようもないんだ。


