『よーい』 ドン ピストルの音で一斉に飛び出す。 予選と準決勝と違ってスローモーションに見えた。 ゆっくりゆっくり前へ飛び出す聖矢。 黒い瞳 風にふかれる髪の毛 きりっとした眉毛 優しく私の名を呼ぶ口 黄金の足 すべてが私の目に入ってくる。目を瞬きすると聖矢は断トツで1位の位置に。 私は思わず立ち上がり声を張り上げてしまった。 「いけーいけー聖矢!」