「はい」
<光?下降りてきてよ>
「あっ、うん。早かったね」
<余裕だ余裕♪まだ全力じゃねぇーよ>
「そっか。じゃあとりあえず今から下降りるね」
<おう、待ってるわ>
電話を切ってみんなに声をかける。
「ごめん、聖矢に呼ばれたから行くね」
みんなニヤニヤしながらいってらっしゃーいと言ってきた。
私は急いで下に降りた。
聖矢の姿が分からないのでキョロキョロとしていた。
前から歩いてくる5、6人の中で一際目立つ男の子が私に手を振っている。それが聖矢だと分かるのにさほど時間はかからなかった。
私は駆け足で聖矢の元に走った。
「お疲れっ」「おう!」
そう言って私の頭の上に手を置く。
「この子が聖矢がベタ惚れしてる光ちゃんか」軽そうな男の人がジロジロ私を見つめる。
「そんなジロジロ見んなよ」聖矢がバシッとその人を叩く。
「でも本間に可愛いでな」
次は関西弁…。あっ、この人…
「前の200mであった奈良のやつ」聖矢は私に説明してくれる。
「でもホントに美男美女やね」爽やかに笑う男の人。
何かみんな軽そう…。(笑)


