キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを知らせるチャイムがなる。今日は久しぶりに部活が休みだ。
帰ろうとも思ったが聖矢の走りを見ていこうと思った。
「光っ」美優が私の前に座る。美優にはもう少ししてから言おうと思っていた。
「今日は一緒に帰れるけど、帰る?」
「今日は勉強して帰るから先帰っていいよ」
「んー光さあ、何か悩んでる?」
「えっ!?」やっぱり親友には隠せないと思った。
「なーんか悩んでる?」美優は怪しそうに私の顔を見る。
「うん…」
なぜか恥ずかしくなった。「何悩んでる?」
「人、いっぱいで言えない」
「しゃーない。私が話聞いてあげるよ」そう言いながら私の頭の上に手を添える。
「ありがとう、美優」
「いいよ、私はあなたの一生涯の親友ですから」2人は自然と微笑みあった。
「じゃあ、私、一回耀太んとこ行ってくるね」
「いってらっしゃい」
私は美優を見送り、数学の教科書とノートを開けて今日出た宿題をとく。


