「中谷くん、もっと早いじゃん」
「だって俺、自分から言っておいて遅れるのはやばいだろ。何時って言うの忘れてたし」
「私もだから7時来たの。中谷くん何時からいたの?」
「んー忘れた。ってか中谷くんじゃなくて聖矢でいいよ」やっぱりあなたに見つめられるとおかしくなっちゃいそう。
「あっ、はい。ミルクティー」
「おーサンキュー」中谷くんじゃなくて聖矢はすぐにミルクティーを飲んでいた。
私はどうしたらいいか分からなくてずっと聖矢の顔を見ていた。
「ん?俺の顔、なんかついてる」私は首を横に振った。
少し間があいて聖矢から話しかけてきた。
「光は何でバスケしてんの?」
「んー理由なんか分からない。いつの間にかボール追ってた。聖矢は?」
「俺は走ることしかできないからさ。勉強もできねえーし。昔から世界一になるのが夢だった」
「すごいね」聖矢が陸上の話をしているときは本当に輝いていた。


