美優が言ってたように二度あることは五度あるって実現しちゃったよ。
中谷くんの怖いとこ見たし、中谷くん微笑んでたし、中谷くんに頭撫でられたし、中谷くんに送ってもらっちゃったし、中谷くんにさりげなく光って呼ばれたし
って中谷くんのことばっかりじゃん。
何なのあの人…。
私の気持ちを揺れ動かしてるよ。
何で…何でこんなにドキドキするの?
私は何時に行けばいいか分からなかったので7時に行って待ってることにした。
中谷くんは何の飲み物が好きか分からないから私の好きなミルクティーを2つ買った。
屋上までの階段を二段飛ばしで登る。
こんなにドキドキしているときもバスケのことは忘れない。
「体力つけないと」
階段を上りきり屋上のドアを開ける。
「中谷くん…」中谷くんは屋上の柵に腕をおいて空を見ていた。
「あっ、おはよう」昨日と変わらず優しい笑顔だった。
「早いな」中谷くんは柵にもたれて私に話しかける。


