ピー
最後のセットの始まりの合図。初めのボールをとったのは私。
サイドにいる後輩にパスする。しかし、相手にとられてしまった。
そしてまた取り返す、取られるの繰り返しだった。
試合開始4分後だった。
ドスっ
ドリブルをついていた美優が倒れている。
「美優っ!」
審判がストップの合図を出す。
左足を押さえながら涙を流す美優。私たちは美優に近づく。
「美優っ、」三城先生が駆け寄る。
「痛い、痛い…」悔し涙を流す美優。お願い、神様最後の力を貸して!
「美優、交代だ」三城先生が美優に言う。
「やだ、やだっ!あと5分なのに」
「ダメだ。今、美優が出ても足を引っ張るだけだ。」涙を流す美優。
「美優っ」耀太がスタンドから走って降りてきたようだ。
「美優、仲間を信じろ。お前の仲間だろ?」美優が耀太の言葉に頷く。
「じゃあ大丈夫だよ。きっとみんな美優の分までやってくれる」美優は耀太に抱きついた。
「やってくれるだろ、光?」
「うん。美優、私達に任せて。大丈夫だから」美優は泣きながら頷いた。
「じゃあ、先生運びます」そう言って耀太は美優を保健室に運んだ。


