聖なる光【完結】


「光、光!」名前を呼ばれているのに気付き上を向く。
「美優っ」みんなが私の席の周りを囲んでいる。
「死んだかと思った」と、郁子が胸を撫で下ろしている。
「ちょ、ちょっと勝手に殺さないでよ」
「だって、光、一時間目から爆睡だよ?」と、美優が言う。
「えっ!?今、何時間目??!」
「もう、お昼よ」さなえがお弁当を広げながら言う。

「お昼!?私、4時間全部寝てたの?」
「そういうこと」
「何で、起こしてくれないのよ!?」
「いや、最初は何回も起こしてたよ。だけど起きないし、先生も何回も揺らしたけど起きないんだもん。それに…」
4人が怪しい笑顔で微笑む。

「な、何よっ」
「男子が、光の寝顔可愛いからそのままにしててくれって」
「えっー!!!」
「あんたうるさい」美優が私の口を手で塞ぐ。

「さすが光だわ」さなえが評論家のように私について語っている。
「恥ずかしいっ」

「ずうっーと寝てる光が悪い。」みんなで私の4時間居眠り事件について語りながら昼食をとった。