「待って皆川さん、泰彦君も一緒に」 綾は青年の手をとった。 「へーえ、北条さんのボーイフレンド?」 葵は青年を見た。彼はおどおどしてた。 「従兄の誕生パーティで知り合ったの。映画を見た帰り、タクシーを拾うのに近道したらこの人たちが言いがかりを・・・」 「そんなことはどうでもいいよ。とにかくこんなとこ、あんたみたいなお嬢さんが来る所じゃないって」