「うーん極楽極楽」 葵は伸びをした。 「何ぁーにが極楽だ。俺の授業フケやがって」 葵の顔を上から松井が覗きこんだ。 「あらら、そっちこそ今日もサボったんだ」 「馬鹿言え。今日は美術の課外授業だ、見ろ、お前のクラスメートを引き連れてきた」 松井は、後ろからダラダラとついてくる葵の仲間をあごで指した。