何時もの駅であたしは電車を降りなかった


「降りねーの?」


悠斗に聞かれあたしは小さく頷いた


「じゃ俺も」


「えっ…?なんで…」


「行きたくねぇんだろ?学校…付き合ってやるよ」


「そんな…駄目だよあたしは1人でも大丈夫だから」


「俺もサボろうと思ってたから気にすんな…」


そう言って「ふっ」と笑ってあたしの頭をポンと撫でた


「…ありがと」


そして2人は降りる事無くまた電車に揺られる



あたし達はただぼんやりと窓の外を眺めていた