紫奈が消えた後、しばらく塞ぎ込んでいた呀江だが

ふと、白猫のことを思い出して

部屋にあったパソコンでいろいろ調べていた

そこでわかったことは

『白猫』は都市伝説であるが、普通の都市伝説と違い実際に存在している

『白猫』は満月の夜にだけ現れ、望みを叶えてくれる

しかし、『白猫』会うためには食べ物を用意しなければならない

ということだ

それ以外の情報はどんなに探しても見つからなかった

「……お姉ちゃん」

呀江は、もういない姉の姿を思い浮かべ目を伏せた

「はい、わかりました、伝えておきます…衣笠さん」

「っは、はい」

呀江は先生の呼びかけにより思考を止めた

「担任が『体に気をつけろよ』って言ってたよ」

「そうですか」

のほほーんとした空気の担任の顔をが浮かんで

呀江は少し笑った

「ついでだから、私が送ってくよ」

「えっ…!」

「途中で倒れた困るしね」

呀江は少し躊躇ったが、送ってもらうことにした