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「やっぱり二人は騙せなかったか…」

保健室に着いた呀江は一番奥のベッドに横になっていた

幸い保健室の先生はいないようだった

「…寂しいよ、お姉ちゃん」

呀江は悲しそうにポツリと呟いた

「なんで…私を置いていったの?」

「なんで…あの日、私を屋上に呼んだの?」

「なんで…なんで…」

呟くたびにシーツに涙が滲んでく

呀江は唇を噛み、泣き声が外に漏れないないように必死になっていた

「なんで、白猫なんかの…ぅ……っ」

コンコンッ

呀江が悲しみに暮れていると

ドアをノックする音が聞こえた

そして

ガラッ

「失礼しま…あっれ~、先生いないや」

「ラッキー、ここに来た理由を説明しなくていいや」

伸也と亜芽が勢い良く入ってきた

「っ……」

呀江は急いで涙を拭い、布団を深く被った