「なんで避けれるんだよ…」

「なんとなくだよ……で、呀江のことだけど…本人に聞く?」

「どうやって聞くんだよ、放課なんて10分で終わっちまうぞ?」

「なら…」

「なら?」

亜芽は胸の前で拳を作って怪しく笑った

そして

「こうすれば…いい!!」

「ごふっ」

その拳を伸也の鳩尾に思いっきり当てた

「てめっ……なに…ゲホゲホ」

「先生ー、伸也君が凄く苦しそうなんで保健室連れてってもいいですかー?」

「別に構わんが…大丈夫か、伸也?」

心配そうに聞いてくる先生に伸也は小さく頷くと

横にいる亜芽を思いっきり睨んだ

「それじゃ、保健室に行ってきまーす」

「ゲホゲホッ……後で覚えとけよ…(ボソッ」

亜芽は伸也を引っ張るような形で保健室に向かった