「……っ!?」

白猫が呀江の顔を見た瞬間

白猫は驚いたように目を見開いた

「……お前はまさか…」

「白猫様?」

目を見開いたまま動かない白猫を不思議に思い

双樹が声をかけた

「……っな、なんだ、双樹」

「…大丈夫?」

「大丈夫だ……小童、どうする?」

「…っう………返してぇ…」

「チッ……小生の話を聞いているのか!」

白猫は苛立ち少し怒りを含んだ声になった

「っ………ごめ…なさ…」

「……記憶を消すか、苦しみを抱きながら生きるか…どちらにする」

白猫は呀江が記憶を消すことを選ぶだろうと思い

意識を手に集中させた

だが

「………記憶は…消さないで」

「……苦しみながら生きるのか?」

呀江の選択に驚いたように言った