バンッ

扉を開けると紫奈と硅がお互いを抱きしめながら

消えていっていた

「お姉ちゃん!!硅さん!!」

呀江が二人を止めようと走りだそうとすると

白猫が呀江の前に立った

「っどいてください!!」

「それは無理な願いだ」

「どうしてですか!?」

「止められるのをあやつらは望んでいない」

「っ!?」

呀江は白猫の言葉を聞き

紫奈と硅のほうを見ると

「……笑って…る…?」

紫奈と硅は幸せそうに笑っていた

二人はもう胸の高さまで消えていた

「…なんで……なんで行っちゃうの!?」

呀江が叫んでも二人は気づかない

「お姉ちゃん!!気づいてよ、お姉ちゃん!!」

「やめろ、あの二人の幸せを邪魔するのはおぬしの真の望みではない」

白猫は呀江の口を優しく手で塞いだ

「~~~~!!」

「…それに、もう遅い」

白猫がそう言うと同時に

二人は消えてしまった