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「あれー?おかしいな…」

呀江は紫奈の部屋のインターフォンを鳴らしたが

物音一つしないため

不思議に思っていた

「……もう屋上行っちゃったのかな?一緒に行こうと思ってたのに…」

呀江はため息を吐いて

屋上へ向かい始めた

「……屋上に何があるんだろ…?」

呀江はワクワクしていた

だが急にふと違和感を覚えた

「……なんだろ…嫌な予感がする」

少し怖くなった呀江は屋上まで走ることにした

「ハァ……ハァ………」

ただひたすら屋上に走った

走って走って、息が上がって少し走るのがきつくなったころ

屋上の扉が見えた

呀江がふぅ…と息をはくと

呀江の耳に「紫奈……」と

もういないはずの、紫奈が愛した人の声が聞こえた

「…硅さん!?」

その瞬間

ブワッと、一気に恐怖が頭を支配した

「お姉ちゃんっ!!」

呀江は屋上の扉を思いっきり開けた