その瞬間周りが急に眩しくなり

紫奈は目を閉じた

「っ……あれ?」

眩しさが消え

目を開けた紫奈の目に飛び込んできたのは

滝がある小さな湖だった

「……さっきまで屋上にいたのに…」

「ここは契りの間……」

紫奈が呟くと

後ろから声が聞こえてきた

紫奈が振り向くと

そこには双樹が相変わらずの無表情で立っていた

「……あなたは…写真を拾ってくれた…」

双樹は驚く紫奈の横を通りすぎ

湖に向かって跪いた

「…何してるの?」

紫奈は訝しげに双樹に尋ねた

「………」

だが双樹は何も喋らない