ピッピッピッ……

「………」

『いつ意識が戻るかわからないので、傍にいてあげてください』

医者にそう言われ

ベッドにいる男性

――『沢木 硅(サワキ ケイ)』



――『衣笠 紫奈(キヌガサ シナ)』

は付き添っていた

「………硅さん」

紫奈は静かに呟く

だが

硅の瞼が上がることはない