走って走って、一階の保健室に行こうとしたら翔とばったり会った。
「出れたの!?」
「まぁーな」
「よかったぁー」
あたしは気の抜けたかのようにすとんとその場に座りだした。
「え・・?大丈夫か!?なんかされた!?」
座りだしたあたしを見て、翔はすっごいびっくりしてる。
「なんも・・」
「大丈夫か?」
翔はあたしをおんぶし始めた。
「え・・!ちょ、下ろして!!重いから!!」
すっごい暴れるあたしを見て、
「優なんか軽すぎだっての!暴れてると落っこちるぞ」
翔はトントン階段を下りていく。
なんだか夢のような気分。
こんなにも密着してるなんて・・。
あたしは、そうとうな変態だな。
階段を下りていく途中、
「優・・」
「ん?」
「今日あそこ行かね?」
あたしは、すぐにどこだかわかった。
「いいよ」
「じゃあ決定な!」
翔はすごいスピードで走り出した。

ちょっと寄り道してアイスをおごってくれた。
それからあの場所に行った。
「きれいだね」
ここに来た時にはもう星がいっぱいで・・
「優・・・」
「何?」
「俺さ・・・優が世界で一番好きだ」
え・・・?
何言ってるの?
神様、これは夢ですか?
あたしはほっぺをつまんだ。
でも、痛かった。
「俺、入学した時から好きになってて・・・俺と付き合ったら
いっぱい泣かせるかもしれねぇー。正直、幸せにできっか不安だけど・・・」
だけど・・・?
「俺は何があってもぜってぇー優を守るから」
すっごい真剣な目であたしを見て‐・・
「付き合って、優」
翔はあたしを抱きしめた。