ゴミ捨て場にはいっぱい男たちが居てちょっとビビった。
そしたら・・・
男たちにちょっとおしり触られた。
触られて気持ち悪くなった。
気分が悪い・・・。
触られてからあたしはその場に立ち止った。
あたしが止まったのがわかったらしい翔は、
「どうした?」
聞いてきた。
でも、言っていいの・・?
なんだか男たちがこっちを見ている気がして怖かった。
ちょっと体が震えだした。
触られただけなのに・・・・。
「優?」
「あ・・・なんでもないよ」
必死に笑顔で言ったのに・・・
「震えてんじゃん」
翔にはばれてしまった。
「全然大丈夫」
「大丈夫じゃねぇーだろ」
翔はあたしの腕をつかんで顔を近づけてきた。
すっごい真剣な顔で、
「具合悪いのか?」
「・・・ううん」
「どうした?」
「・・・・・」
こんなことだけで震えてたって言ったら笑われるかもしれない。
でも、すごい心配してくれてる。
「あ、あのね・・・」
「うん」
「お、お、おしり触られた」
そしたらあたしを掴んでた手が離れて・・・・
「てめぇーら何したかわかってんのか!?」
あの男子たちに翔が近づいて・・・・
「あ?てめぇーなんだよ?」
一番派手な奴が翔に近づいて。
でも、翔の顔を見て男たちは少し震えだした。
「お、おまえ・・!山板翔!?」
なぜか翔の名前をあてた。
ちょっとずつ後ろにさがって―・・・
「そうだけど!?」
「ご、ごめんなさい!!!」
勢いよく男たちが走って逃げた。
そしたら「弱えーなら喧嘩うんな」って言いながら近づいてきて、
「ごめんな。大丈夫か?」
翔はあたしが頷いたのを見て
「なんかあったら言えよ」
「・・・うん・・」
「絶対守ってやるから」
翔はあたしの頭を撫でた。
あたしはずっとドキドキしてた。
『絶対守ってやるから』って言った翔がすごいかっこよくて。