君の好きな星。
流れ星。
あたしの初恋は星の好きな人でした。


「お母さんいってきます!」
今日から高校生ー!
桜の咲く春、あたしはこの町に引っ越しました。
新しい環境、新しい学校。
引っ越したばかりでまだ慣れないけど、きっといい出会いがあるはず!
「いってらっしゃい~」
あたしのお母さんは最近仕事で入学式には出られない・・。
でも、寂しくなんかない!
だって、高校生だから!!
「ふーふふー」
鼻歌を歌いながら、慣れない道を歩く―・・。
一人って寂しいけど、いつか素敵な彼氏とこの道を歩きたい。
あたしの高校は家から30分も歩けばすぐにつくから
そこまで早起きしないですむ!
そして―・・・
ようやく、今日から3年間過ごす学校についた。
学校の駐車場は桜の木がいっぱいあって、桜吹雪だった。
きれいな桜吹雪を通り抜け、玄関へとやってきた。
玄関には大勢の人がいてどんくさいあたしは、ぶつからないように
気おつけて歩いた。
真新しい靴を履いて、いざ!!教室へ!
あたしのクラスは1-A。
どんな人がいるのかな?
怖い人・・?いや、きっといい人ばっかりだな!
そんなこと考えながら歩いてたら、
ん?
今、なんか落ちた音でもしたきが・・・。
そう思って、周りを見てみると・・
どうやら、あの男の人たちが落としたっぽい。
あたしの前を歩く、茶髪の男子。
あたしは拾ってみた。
それは、本当にあの男子の持ち物?って思うくらいビックリした。
茶髪の男子の持ち物らしき物は、星のストラップだった。
もしかしたら、このストラップは大事な物かもしれない。
だから―・・・
「あ、あの」
茶髪男子に話しかけてみた。
あたしの声が聞こえないのか、まだ歩き続けてる。
「あ、あの!」
聞こえる声で呼んでみた。
そしたら、
「え?」
「あ、あの・・」
「俺?」
「はい」
その茶髪男子はすごいイケメン。
さっきから廊下を歩いてると女子がチラチラ見てたわけだ!
「何の用?」
茶髪男子はどうやら一年だ。
あたしとタメ!?
でも、背高すぎる!!
いやーでもー!!
「どうした?」
あたしが答えなかったから茶髪男子は「大丈夫かよ」って顔で
見てくる。