しかし――…
リビングの電気が点いている。

多分…

玄関に入ると目に入ったのは、見慣れた男物の靴。

「やっぱり」

そう呟いてから“ただいま”と付け足して言いながら…

リビングに入ると…

『おかえり、紗羅』

優しい声でそう返してくれた真尋くんがいた。