よくよく考えると…

指輪を紗羅がはめてなかったら

誰かに言い寄られてたか?

『ありえる…。』

それを考えると…

馬鹿慎吾の意見もたまには役立つな。

それに慎吾が口を滑らしたおかげで

真実が知れたし。

『まぁ、いいとするか。』


「真尋くん?さっきから一人で何ぶつぶつ言ってるの?」

『何でもねぇよ?』

そう言って俺はまた、紗羅を抱きしめた。