「ママー?どぉしたの?」

凜が不安そうに私の手を握ってくる。

凜には…、何でもわかっちゃうんだね。

ママがこんなんじゃダメだよね。

「ごめんね!何でもないよ!凜、ちょっと寄り道して行こうか」

「わぁい♪どこ行くのー!?」

「パパとママの思い出の場所」

「パパ…?」

凜、ごめんね。

パパはいないけど…ママが二役やるからね…。


そう思いながら、あの場所へ向かった。