「高杉さんっ?、どうしてあんなこと…」

思わず聞いてみた。

『アイツ、でしょ?凜ちゃんの父親って。』

「っ、なんで知ってるんですか…?」

高杉さんには話してないはず…。

『ごめん。玲子から聞いてたんだ。だからさ…』

「そうだったんですか。」

『ごめんね。』


そんな高杉さんの言葉に

少し苦笑いしながら首を振って私は言った。

「いえ、むしろ助かりました。高杉さんが来てくれなかったら私…」

どうすればいいかわからなかったから。

あそこで…、真尋くんの前で…

弱音を吐いちゃっていたかも知れないから。

凜のこと、真尋くんに言っちゃいそうだった。


一番、頼っちゃいけない人なのに―…。