「あ、この人は会しゃっ…」

私が説明しようとした言葉は…高杉さんの言葉によって消された。

『俺は高杉一哉。言うなら…凜の父親…かな?』

えぇっ!!?

な、何を言ってるんですか、高杉さん!

「た、高杉さん…?」

『てか、そろそろ行かないと…』

あっ、そうだった!

「あ、じゃあ、またね。真尋くん。」

「また遊んでね?お兄ちゃん☆」

凜は高杉さんに抱き抱えられたまま真尋くんに手を振っていた。

『じゃあね。真尋くん―…?』

高杉さんの意図は読めなかったけど、

その場を後にした。


真尋くんが、
切ない顔をしていたことには気づかずに…。