その日の夜、

美月の言った通り、真尋くんが心配して家に来てくれた。

今日は調子もいいみたいで、ご飯も食べれてる。

『あ、今日さ、社長に海外の方で働いてみないかって言われたんだ。』

急な真尋くんの報告にびっくりした。


「え、そうなんだ?凄いね!おめでとう!」

一歩ずつ、真尋くんの夢が実現しようとしてる。

私もそれを応援しようって思ってる。


でも…、

『俺が一人前になるまで、もうちょっとだから。待ってて』

「うんっ――…」


この時、私の気持ちがハッキリと決まった。

これが、私の幸せであり…、

真尋くんの幸せだと思う。