「上様のおなりー!」 ざっと皆が土下座した。 上様はお華の前まできた。 女たちの目が怖い…… 「面をあげよ」 お華は真っ直ぐに 上様をみた。 「今夜はそなたのところへ渡ろう」 女たちがどよめいた。 渡る?何なのか───? 上様はほかの側室に声をかくながら去った。